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投資部門別売買状況とは?海外投資家・個人の買い越しをどう読む?

投資部門別売買状況は、個人や海外投資家などの部門ごとに、株式などの買付額・売付額を集計した統計です。買い越し・売り越しを投資家心理や将来の株価方向へ直結させず、どの対象を、いつの期間について集計した数字かを確認します。

海外投資家や個人など投資主体別の売買動向を表すイメージ

投資部門別売買状況とは

日本取引所グループ(JPX)は、株式の売買状況を個人、海外投資家、事業法人、投資信託、証券会社などの投資部門別に集計して公表しています。資料では株数ベースと売買代金ベースが分けられ、週間・月間・年間の統計があります。

ここで分かるのは、対象となる取引参加者から報告された売買を部門別に集計した結果です。「日本市場にいる全投資家の全取引を完全に分類したもの」ではありません。統計名だけでなく、株式・ETF・REITなどの対象商品と期間を確認して読みます。

出典:投資部門別売買状況(JPX)

買い越し・売り越しの読み方

投資部門別の買い越し・売り越しは、基本的に次の差額で整理します。

買越額 = 買付額 − 売付額
プラスなら買い越し、マイナスなら売り越しです。

ただし、買い越しをそのまま強気、売り越しをそのまま弱気と断定しません。ポートフォリオ調整、資金の流入出、指数や運用方針のリバランス、ヘッジとの組み合わせなど、売買の背景には複数の可能性があります。背景が公表資料から確認できない場合は、理由を推測しないことが大切です。

金額が大きく見えるときも、株数ベースなのか売買代金ベースなのか、現物株式なのかを確認します。買い越しという方向だけでは、どの銘柄や商品でどのようなポジションを取ったかまでは分かりません。

集計対象と対象取引

JPXの株式の調査要綱では、株式週間売買状況の対象銘柄や対象取引が定義されています。対象銘柄は、東京・名古屋証券取引所に上場している内国株券を基礎とし、ETF、ETN、REITなどは除外されています。対象取引には売買立会、ToSTNeT・N-NET取引、過誤訂正のための売買、立会外分売などが含まれます。

また、調査対象は資本金の額が30億円以上の総合取引参加者です。そのため、集計対象会社ベースの売買と市場全体の全取引参加者の売買は一致しない場合があります。JPXの統計を「市場全体の全取引の完全な内訳」と表現しないようにします。

参考:調査要綱及び投資部門の定義(JPX) / 統計資料に関するFAQ(JPX)

海外投資家の定義

JPXの定義でいう海外投資家は、単に「外国籍の個人」を意味しません。外為法上の非居住者などを基礎に分類され、日本企業の海外支店や現地法人、外国企業の日本支店などは、それぞれの居住者・非居住者の扱いに応じて分類されます。

したがって、「海外投資家が買い越した」という表現を見たときは、国籍の異なる個人が一斉に買ったというイメージへ置き換えず、JPXの部門定義に基づく集計だと理解します。個人、投資信託、事業法人なども、同じように統計上の分類です。

株式・ETF・先物を分ける

JPXでは、株式、ETF、REITの投資部門別売買状況を別の統計として扱っています。さらに、日経225先物などのデリバティブは先物・オプション市場の統計です。海外投資家が株式を買い越したというデータから、日経225先物でも同じ方向に買い越したとは判断できません。

どの商品についての数字かをそろえることが基本です。現物株式と先物の仕組みや価格の違いは日経225先物で確認できます。売買代金を市場の活発さとして見る場合は出来高・売買代金も対象範囲をそろえて参照します。

株式には週間・月間・年間の統計があります。一方、ETF・REITは株式とは別の統計で、公表頻度も同じとは限らず、現行のJPXでは月間ベースの統計が中心です。特に週間の株式データと月間のETF・REITデータを、同じ期間の売買動向として直接比較しないようにします。比較するときは商品だけでなく、集計期間もそろえて確認します。

参考:株式週間売買状況(JPX) / ETF月間売買状況(JPX) / REIT月間売買状況(JPX) / 資料の見方(JPX)

公表時差をタイムラインで見る

株式の週間データは、対象週の取引が終わったあとに集計・公表されます。JPXの掲載ページでは、通常は毎週第4営業日の午後3時30分に資料を掲載すると案内されています。つまり、投資部門別売買状況は市場参加者のリアルタイムの売買を表示する先行データではなく、過去の1週間を後から確認する統計です。

公表日程が通常と異なる場合があるため、実際の公表日はJPX掲載ページで確認します。

対象週に売買が行われる

株式などの対象取引が市場で成立します。

JPXが投資部門別に集計

対象取引参加者からの報告を、定義された部門ごとに整理します。

後日データが公表される

週間データとして、対象週の買付額・売付額などが掲載されます。

その週の需給背景として振り返る

公表済みの過去情報として、価格やイベントと照合します。

公表された時点で新しい市場情報が含まれているとは限りません。対象週の終了後から公表日までに、株価・為替・金利・イベントが変化している可能性もあるため、現在の売買を直接表す数字として扱わないようにします。

7日後・30日後の背景整理に使う

PRIOで7日後や30日後の日経平均を考えるとき、投資部門別売買状況は、過去の週にどの部門の売買がどの方向だったかを振り返る補助材料です。買い越し・売り越しをそのまま将来の上昇・下落シグナルへ延長せず、対象商品、集計期間、公表からの時間差を確認します。

  • 株式・ETF・REIT・デリバティブのどれを見ているか。
  • 株数ベースか売買代金ベースか、対象週はいつか。
  • 公表後の価格・出来高・イベントにどのような変化があったか。

予想期間の整理は1週間後の日経平均を予想する方法1か月後の日経平均を予想する方法で確認できます。過去の需給統計を、将来の結果を約束する材料にはしません。

自分なら、どう予想する?

Prioでは、次の取引日の上がる・下がる予想と、約7日後・約30日後の終値予想に参加できます。まず自分で予想したあと、受付中の途中集計を確認でき、最終集計は受付終了後に確定します。

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