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1か月後の日経平均を予想する方法|企業業績・金利・PERの見方

1か月後の日経平均を考えるときは、一晩の先物より、企業利益・金融政策・金利・景気・評価水準など継続性のある材料へ比重を移します。短期予想とは違う組み立て方を整理します。

4週間の市場材料をもとに1か月後の日経平均を考えるイメージ

翌日・1週間との違い

約1か月あれば、多くの取引日があり、その間に経済統計、企業決算、金融政策への見方、為替などが変化します。そのため、今夜の日経225先物だけを1か月先まで延長して考えることはできません。

期間考え方
翌営業日直近の先物、米国株、為替、ニュース
1週間程度予定イベント、企業決算、市場テーマ
1か月程度企業利益、金融政策、景気、金利、評価水準

1か月の予想では、現在の材料を30日間そのまま延長しないことが重要です。決算シーズンが進み、金融政策への期待が変わり、経済統計が複数回公表されることがあります。為替や金利のトレンド自体が変わったり、いまの市場テーマが別のテーマへ入れ替わったりする可能性もあります。

1か月予想で最初に作るのは「30日後まで同じ材料が続く」という結論ではなく、途中で何が変わると前提を更新するか、という見取り図です。

現在地と最近の流れ

まず現在の日経平均と数週間の流れを確認します。上昇しているのか、下落しているのかだけでなく、その動きを企業業績、金利、為替など何が主導しているのかを考えます。

目的は「上昇トレンドだから来月も上」と判断することではありません。現在の価格がどのような期待を織り込んでいるかを考えるための現在地確認です。

利益と評価を分ける

1か月予想では企業利益の比重を高めます。決算短信、業績予想の修正、今後の見通しなどを通じて、日経平均を構成する企業の利益期待が改善しているか悪化しているかを確認します。ただし、利益が増えることと、株価が必ず上がることは同じではありません。

価格の変化を考えるときは、まず「利益側」と「評価側」を分けます。利益側は、業績実績、会社予想、上方・下方修正、市場の利益期待が変化しているかを見る部分です。評価側は、同じ利益に対して市場が何倍まで評価するかを見る部分です。

株価水準 ≒ 利益に対する期待 × その利益へ付けられる評価
これは厳密な価格算定式ではなく、利益の見通しと評価水準を別々に考えるための概念整理です。
見る側確認すること考える問い
利益側実績、会社予想、上方・下方修正、利益期待将来の利益の前提が改善・悪化・横ばいのどれに近いか
評価側PER、金利、成長期待、リスク評価同じ利益に対する市場の見方が変わり得るか

JPXのTDnetでは上場企業の決算短信や業績予想の修正などが開示されます。決算期なら、指数への影響が大きい企業の発表が予想期間内にあるかも確認します。

参考:適時開示情報伝達システム TDnet(JPX)

PERなどの評価水準を見る

企業利益を見るなら、株価がその利益に対してどの水準にあるかも確認します。代表的な指標の一つがPERで、日経平均についても算出されています。

日経平均プロフィルではPERについて複数の集計方法が表示されるため、まずどのPERを見ているかと対象日を確認します。集計方法が異なる数字を不用意に比較せず、PERだけで割高・割安を断定しません。詳しい定義やEPSとの関係は日経平均のPER・EPSで整理しています。

PERは利益予想が変わるだけでも動きます。株価が変わらなくても利益側が上向けばPERが低下することがあり、利益側が下向けば上昇することがあります。市場が将来の利益成長を強く期待しているなら高い評価が続く場合もあり、PERが低くても利益悪化が予想されている場合があります。

参考:日経平均のPER(日経指数)

金融政策・金利を見る

1か月程度では、政策金利の現在値だけでなく、これから金融政策がどの方向へ進むと市場が見ているかが重要になります。

金利変化は企業の資金調達、景気、為替、株価評価など複数の経路へ波及します。詳しい見方は金利と日経平均、日本の政策イベントは日銀金融政策決定会合で確認します。予想期間内に米国の金融政策イベントがある場合はFOMCも確認し、金融政策の前提が変わりそうな日を把握します。

参考:金融政策決定会合(日本銀行)

米国市場・為替の背景を見る

1か月予想では「昨夜NASDAQが上がった」といった一日の変化より、米国景気、金利、金融政策、企業利益など、海外市場を動かしている背景を重視します。詳しくは米国市場のガイドも参照してください。

ドル円についても一日の変動ではなく、円安・円高の方向が続いているのか、なぜその方向へ動いているのかを考えます。詳しい確認先はドル円と日経平均です。為替は企業利益だけでなく物価や金融政策とも関係するため、単独では扱いません。

1か月のイベントを整理する

予想対象日までの予定を一覧にします。日本銀行の会合、国内外の主要経済統計、企業決算など、予想の前提を変える可能性がある日を先に把握します。

結果そのものを予知することはできなくても、どのタイミングで不確実性が大きくなりそうかは事前に確認できます。予想期間内に該当する場合は、日銀会合、FOMC、米CPI・雇用統計を確認先に加えます。企業の発表予定は固定日程として記事へ写さず、予想時点の公式情報で確認します。

参考:決算発表予定(JPX) / 金融政策決定会合(日本銀行)

レンジとシナリオから点予想へ

1か月先では、最初から一つの数字に決めず、強気・中立・弱気の3つを作ります。

シナリオ前提予想レンジ崩れる条件
強気利益期待が改善し、金融環境や海外市場も支援方向現在値より上側を中心とする幅利益見通しの悪化や金利・海外市場の反転
中立利益・政策への見方が大きく変わらず、材料が拮抗現在値の周辺を中心とする幅新しい材料で一方の前提が明確に優勢になる
弱気利益見通し、景気、金利、海外市場への警戒が強まる現在値より下側を中心とする幅警戒材料が和らぎ、支援材料が継続する

各シナリオのおおまかな価格レンジを置きます。「何%動くのが普通」といった固定ルールで幅を決めるのではなく、最近の値動き、予想期間中のイベント、不確実性、現在値から見た極端さを一緒に確認します。具体的な価格帯を記事側で固定せず、予想する時点の現在値から組み立てます。

1

シナリオを作る

利益・政策・海外市場などの前提を、強気・中立・弱気に分ける。

2

各シナリオにレンジを置く

現在値から見てどの範囲を想定するかを考え、数字の一点に急がない。

3

PRIOへ入力する一点を選ぶ

基本シナリオのレンジ内から、最終的に比較する一つの予想値へ落とし込む。

分析段階ではレンジを持ったまま考えて構いません。最後にPRIOへ入力する一点は、基本シナリオのレンジを代表する値として選びます。点予想を先に決めてから理由を探す順番にしないことが大切です。

1か月予想では、方向を外したのか、レンジの幅を見誤ったのか、途中で前提が変わったのかを分けて振り返れる形にしておくことが大切です。日経225先物も現在の市場心理を見る材料として使えますが、1か月後の答えとしては扱いません。

自分なら、どう予想する?

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