NIKKEI 225 GUIDE

日経平均が上がる・下がる要因とは?値動きを左右する7つの材料

日経平均は一つのニュースだけで動くわけではありません。企業業績、金利、為替、海外市場などを分けて考え、さらに市場が事前に何を期待していたかまで見ると、上昇・下落の背景を整理しやすくなります。

日経平均を動かす複数の市場要因が集約されるイメージ

日経平均が大きく上昇した日や、反対に目立った悪材料がないように見えるのに下落した日には、「何が原因だったのだろう」と感じることがあります。

株価は単純に「良いニュースなら上がる、悪いニュースなら下がる」と決まるものではありません。東京証券取引所も、株価を動かす主な材料として企業業績、景気、金利、為替、政治、国際情勢、海外株式市場などを挙げています。

参考:株価はなぜ動く?(JPX)

1. 企業業績

株価を考えるうえで基本になるのが企業の売上高や利益、その先の業績見通しです。日経平均については225銘柄全体の状況に加え、指数への影響が大きい銘柄の値動きも意識されます。

増益や業績予想の上方修正は買い材料になることがありますが、良い決算なら必ず株価が上がるわけではありません。市場がそれ以上の好結果を期待していた場合には、発表後に下落することもあります。

2. 金利・金融政策

金利は企業の資金調達コスト、家計や企業の経済活動、為替、資産価格など複数の経路を通じて株式市場と関係します。日本銀行も、金融政策による金利変化が貸出金利や経済活動、金融市場へ波及する仕組みを説明しています。

参考:金融政策の波及経路(日本銀行)

ただし「利上げ=必ず株安」「利下げ=必ず株高」ではありません。景気が強いから金利が上昇しているのか、インフレへの警戒が急速に強まったのかなど、背景によって市場の受け止め方は変わります。

3. 為替

日本株ではドル円もよく確認されます。円安は海外売上や海外利益を円換算した金額を押し上げたり、輸出企業の採算にプラスになったりする場合があります。一方、輸入する原材料や商品のコストが上がる企業には負担になる可能性があります。

RIETIによる分析でも、為替と株価の関係の強さには産業ごとの差があります。そのため「円安なら日経平均が上がる」と固定せず、どの企業・業種にどの経路で影響するかを考えます。

参考:為替レートと日本企業の株価(RIETI)

4. 海外株式市場

日本市場は海外市場から独立して動いているわけではありません。東京証券取引所もニューヨークなど海外市場の動向を株価変動要因の一つとして挙げています。

翌営業日の日本株を考えるときは、米国株が上がったか下がったかだけでなく、市場全体なのか特定業種なのか、金利や企業決算など何が背景だったのかまで確認すると情報を読み替えやすくなります。

5. 日経225先物

日経225先物は日経平均株価を対象とする株価指数先物です。大阪取引所ではナイト・セッションもあり、日本の現物市場が終了した後にも取引されています。

そのため海外市場や為替、新しいニュースを受けて日経平均を対象とする先物がどう価格形成されているかを見る材料になります。ただし先物価格そのものが翌日の答えを示すわけではありません。

参考:日経225先物(JPX)

6. 景気・経済指標

企業利益は経済全体の状態とも関係するため、経済成長、雇用、物価、個人消費、設備投資なども市場の判断材料になります。

ここでも数字そのものの良し悪しだけでなく、市場予想との差が重要です。強い経済指標でも事前予想を下回れば失望される場合があり、弱い数字でも「想定ほど悪くなかった」と受け止められることがあります。

7. 政治・国際情勢

政策変更、選挙、貿易政策、国際紛争、自然災害、金融市場の混乱など、企業業績や定期的な統計だけでは説明できない材料もあります。

こうした出来事には事前に正確に予測できないものも多くあります。だからこそ、現在分かっている材料から予想することと、未来を確実に知ることは別だと考えておく必要があります。

材料より「期待との差」も見る

日経平均を考えるとき、ニュースの内容と同じくらい重要なのが市場の事前期待です。たとえば企業決算が増益でも、市場がさらに強い増益を期待していたなら株価が下がることがあります。

「良いニュースなのになぜ下がった?」と感じたときは、ニュース自体ではなく、その内容が事前にどこまで株価へ織り込まれていたかを考えてみます。
日経平均に影響する市場要因を表した金融ビジュアル

予想期間によって重みを変える

7つの材料を毎回同じ比率で見る必要はありません。

日本経済へ流れ込む複数のデータと市場要因
期間比重を高めやすい材料
翌営業日先物、米国株、為替、直近ニュース・イベント
1週間程度経済指標、企業決算、金融政策、為替、相場の流れ
1か月程度企業利益、景気、金利、金融政策、株価評価

最後に、集めた情報を「上昇を考える材料」と「下落を考える材料」に分けます。最初から結論を決めて片方の情報だけを探すのではなく、両方を並べたうえで、予想期間に照らしてどちらを重く見るかを決めます。

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